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判断、診断、決断 [筋腫日記]

11月末に子宮筋腫の疑い濃厚も濃厚、天下一品のラーメンのスープ以上に濃厚、と言われました。


かかりつけの医師に子宮筋腫の疑い濃厚と言われて、紹介状を書くのでどこの病院がいいか聞かれました。そこで、ちょっと悩みました。

なぜなら、婦人科系の病気で産婦人科には行きたくないから。

これは、わたしの勝手な偏見なのですが、産婦人科ってどうしても「婦」ではなく「産」のほうに比重が偏っていますよね。やはり、「婦」に比重が置かれている病院、できれば女医さんに見ていただきたい・・・と思いました。また、下手にニューエイジサイエンス的ポップサイエンス的産婦人科にかかって、子宮筋腫は手術以外でなくせる!女は子供を産んで幸せに!なんていわれても困る。

また、できれば医療相談室に医療相談員(MSW)が常駐している病院がいい。

もちろん、MSWは病院に雇われているので、完全に患者の味方ではないけれど、病院というわたしにとってかなりアウェイな状態で少しでも自分に近い立場に立とうとする人がいるのは心強い。ま、ぶっちゃけ、そのあたりの分野に関してはわたしも素人ではないので、そういう人がいい加減なことをした場合には、ガチンコ勝負もできるという自信もあるし。

そして、検査機器もそろっている手術の設備も充実した大きな病院がいい。

個人診療所に行って、検査のたびに別の大きな病院に行かされるとそれだけで時間を食う。なので、MRIをとらねばならないことはわかっているのだから、MRIの設備のある病院がいい。手術をすることはほぼ決まっているのだから、そこで手術ができたほうがいい。ただ、難しい症例ではないので大学病院のようなところ(特定機能病院とか地域医療支援病院など)にはいかなくてもいいだろう(ただでさえ混んでる病院にこの程度の症例で行くことはわたしの倫理では許されないので)。

以上の条件に家から通いやすいも加えて判断した結果、近くの総合病院に紹介状を書いていただきました。

実は、紹介状を書いていただいてから3週間ほどは何もしませんでした。やはり、全摘出と言われて少々動揺していたことに加えて、貧血や不正出血といった「不健康」な感じの症状が出ていないのだから、放っておいてもいいのでは?と考えてしまったこともあります。

それでも、夜中に排尿ができずに苦しんだり、突然便秘っぽくなってしまったりして、やっぱり行こうと決めました。が、しかし、わたしは火曜定休だけどその病院は火曜日が休診。なんと運が悪い。それでもなんとか出勤日を同僚と調整して12月初めの金曜日に一人で総合病院へ行きました。病院に行く前に上司に話をしてもしかしたら長期の病気休暇が必要となるかもしれない旨、伝えました。

そこでの診断はやはり子宮筋腫。がんではないだろう、たぶん漿膜下か筋層内。かなり大きいものが二つ、それ以外にも小さいのがたくさんある。しかし、卵巣はばりばりホルモンを出していてぴっちぴちだから問題なし。超音波ではいまいちよくわからないので、MRIを受けて自分で自分のおなかの中の状態をよく確かめてほしい、それで自分で全摘出についてしっかり判断してほしい、と医師から言われました。

MRIの予約を12月末にするか1月半ばにするか聞かれ、この段階でまだ迷いがあったので1月半ばにお願いをしました。迷い以外にも決断の際にくろすけとまずは話してからにしたい、という気持ちもありました。

その日の夜にくろすけと話しました。

わたしは子どもは息子がいるし、もう子どもを産みたくはないし年齢的にも限界だし、子宮は取ってしまっても全く構わないこと、ただ、開腹手術なので回復まで1か月ほど時間がかかってしまうこと、それが今の仕事や考えている自分のライフプランに及ぼす影響を考えるとちょっと時期が悪いかと感じていることを話しました。でも、診断されてから腰痛などを意識してしまうようになり、だんだんとつらくなってきているのも事実。ちゃちゃっと取っちゃってすっきり~としたいという気持ちもかなり大きい。

それにたいして、くろすけは、今やったら4月には回復している見込みになるのだから今スグするのが一番いいのではないか、と言いました。うん、たしかに。することは決まっているのなら、タイミングとしては遅くなるよりは早いほうがいいでしょう。うん。

そういうわけで、週末には「目指せ、12月中の手術!」という勢いになり、月曜日の朝一でもう一度病院に行くことにしたのでした。




わたしの場合は、年齢や子供がすでにいることから子宮を取ることに対しては割と簡単に決断できたし、卵巣にも問題が全くない(丸々とよく肥えている卵巣が素人のわたしにも超音波断層写真で見てとれました)ので、大変に幸運なケースだったと思います。また、わたし自身が医療施策そのほかについて業務上かなり詳しいこともあって、自分の置かれた状況や病院を選ぶ際にどうすればいいかを知っていたこともさくさくと決断ができた要因であったと思います。

また、くろすけが分野違いであるとはいえ、それなりにその方面の知識があるし。二人の知識を総合すれば、自分たちにとって最善の決断ができるという自信があったことも決断の素早さに結びついていると思います。

はっきり言って、非常に不謹慎だけど、生理がなくなるのも魅力。

若かったり、これから子どもがほしいと考えている方にとっては非常に難しい判断になることと思います。その際には、インフォームドコンセントという言葉通りに医師から十分な説明が受けられるようお祈りしています。また、自分でどういう決断をすればいいのかわからない際にはカウンセリングも手かとは思うんですが、カウンセラーは注意して選んでください。「こうすべきよ!」とか「あなたは本当はこう考えているのよ!」みたいな断定をする人はとりあえず避けたほうがいいような気がします。

そして、末尾ですが、診療所は19床以下、病院は20床以上、地域医療支援病院は200床以上(都道府県知事承認)、特定機能病院は500床以上(厚生労働大臣承認)の機関を指します。大きな病院ほど設備は整っていますが、そういう病院はより専門的な治療を必要とすると医師が判断する人のために使うべきだと考えています。この段階では、子宮筋腫全摘出程度の手術はいわゆる「病院」で十分と考えていました。この点においてわたしとかかりつけの医師の意見は一致していました。
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