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うんことヨガと尻 [筋腫日記]

手術当日とそのあとの長い夜のことです。


手術当日より翌朝

手術当日の朝、8時半にはオペ室に行くといわれていたのでくろすけが8時くらいに来てくれました。

わたしは手術だ―と緊張していて、朝の5時くらいに目が覚めてしまっていました。それで、いつ下剤が効いてうんこが出るのか、うんこはまだか、うんこはでないか、とうんこのことばかり考えていました。なぜなら、手術に対する緊張からか、その数日間便秘だったんです。珍しく。なので、うんこが出なくて手術ができなかったらどうしよう、そのせいで2週間先に手術が伸びたら休職期間が伸びてしまう…!などと、ぐるぐる考えていました。

そんなことを考えながら、今日の午後にはおなかに傷を抱えて動けなくなっているんだなー、なんか手術を挟んで体が一時的に不自由になって動けなくなるんだなー、ということにも気づきました。そこで、今のうちにヨガやっちゃえ、と思い、覚えている限りのポーズをとっていました。

手術前に考えていたのが、うんことヨガで本当に変なテンションでした。うんこは無事に出ました。

手術は、隣の人が昨日手術をしたのですが2時間くらいで帰ってきていたので、そのくらいで完了するみたいだよ、といい加減な情報をくろすけに流しておきました。付添の人は院内PHSを持たされて手術が終わったら呼び出されるみたいだよ、と。

8時半ごろに看護師さんが来て、手術室に行くのにメガネはどうします?と聞かれたので、なくしても困るし段差もないなら、ということでメガネなしで行くことにしました。点滴を入れて静脈確保。エレベーターに乗るところまでくろすけがついてきてくれて、そこから先は看護師さんと歩いていきました。

手術前室には何人かの人がいて、全員手術を受ける人っぽい感じ。そこで病棟の看護師さんと話しつつ待っていると、オペ室ナースが来て引き渡し。そしてついにオペ室へ。

オペ室に入って名前確認とか手術の内容確認などをします。その後、手術台に座ってナースに囲まれてあれよあれよという間に素っ裸に剥かれてしまいました。上からタオルをかけられています。手術台の肩のあたりには両方に腕が伸びるように枝みたいなものが突き出ていてそこに両腕を固定されて磔状態。バイタルを取っているのですが、血圧もガンガン上がるし脈拍も早くなっていました。

麻酔医が来て少し話して、まず硬膜外麻酔(術後のペインコントロールのため)を入れるとのことで、両手の戒めをとかれて横向きになりました。硬膜外麻酔には痛みどめだけじゃなくてモルヒネも入れて制吐剤を利用して様子を見てみましょうということになりました。それで、局部麻酔をして硬膜外麻酔の管を入れるのですが、一瞬、かなり嫌な感じがしました。すぐになくなりましたが。

その後、仰向けポジションに戻りおでこにチクチクする脳波計測の端末をはられます。手術中に麻酔が覚めると困るので(そりゃ困る)、麻酔の効き具合を監視するためらしいです。麻痺剤が効いているので体は動かせないけど、麻酔が十分じゃなくて手術中に目が覚めている、という事故が割とよくあったってレポートを読んだことあって怖かったけど大丈夫なのか…とちょっと安心。α波が出てるとか見てるんでしょうね、きっと。

麻酔を入れますよと言われて、次に声をかけられたときにはもう手術は終わっていました。森の中で羊と暮らしていたような気がして、「羊が野イチゴをみんな食べた」などと話していたようです。確かに、主治医にわかりますか、と聞かれてはいはいと適当に答え、くろすけの顔が見えたので、羊がひどかったことを訴えていたのはぼんやりと覚えています。

手術には4時間かかったとのこと。なんというか、結構な手術なのですね。

部屋までストレッチャーで連れて行かれて、足には静脈瘤防止のための変な装置(ぱふぱふうるさい)がつけられ、点滴、硬膜外麻酔、カテーテル、酸素マスク、といろんなものが繋がれている状態。なんと不自由なんだろう…と気が滅入りました。寝たきり老人になっても胃ろうや点滴で栄養を取ったりしないで、誤嚥性肺炎で死んでもいいから自分でものを食べて食べられなくなったらそのまま死にたい、と改めて考えていました。真剣に。

麻酔から覚めてしばらくは痛みはないのですが、1時間くらいで痛みがやってきました。そこで痛みどめを入れてもらうのですが、それでも結構痛かったです。さらに傷の上に砂袋を乗せられてその重みで痛い。着ているのは自分のパジャマじゃなくて病院の術衣なのですが、これが前と後ろをスナップボタンで留めているような形状のため、着心地が不安定で落ち着かない。チューブでつながれていて身動きが取れない。術後は枕もできないし、水も飲めなくて、口をゆすぐことがオアシスでした。

でも、もっとつらかったのは、全身麻酔の時にのどに気道確保のために挿管をするのですが、そのためのどがイガイガして痰がからむこと。簡単な咳払いすらおなかの傷にものすごく響くのでできないのです。そのため話すことも苦痛だし、呼吸をすることも苦痛。なので、くろすけがYes/No式で細かくしてほしいことを聞いてきてくれ、それを看護師さんに伝えてくれることがありがたかったです。

また、仙骨部周辺とかかとの褥瘡好発部位が熱くて痛くてつらい。くろすけに訴えても看護師さんに訴えても、どういうわけか解決がされない。これは、たぶん、わたしの訴え方が悪かったのだと思います。喉がイガイガで話すことも苦痛だったので、ちゃんと話せなかったから。褥瘡ができたらどうしよう、痛いじゃないか、とか考えていました。夜になってようやく看護師さんにちゃんと訴えて体位転換枕を貸していただいたのですが、やっぱり解決にならない。

面会時間が終わってくろすけが帰って、わたしの代弁をする人がいなくなってしまって、痛みどめも入れても痛みが取れないし、経口で何も摂取できないから睡眠薬も取れないし、仙骨部とかかとが熱を持って痛いし、足の機械はうるさいし、短時間うとうとするぐらいしかできないまま夜を過ごしていました。

朝4時ごろに痛みどめが空になったので、もう少し痛みどめがほしいと看護師さんにお願いしたら、そんなにたくさんは入れられませんと言われてしまい(仕方がないけど)、寝れないし痛いしで自暴自棄になっていました。その時、実は右腕は点滴も入ってないし腹筋使わなくても動かせると気が付きました。そこで、右腕でベッドの反対側の柵をつかんで横向きになってみたら、やっと仙骨部とかかとが少し楽になり、2時間くらいうとうとできました。




この時、熱を持って痛かった仙骨部周辺は、褥瘡にこそならなかったものの、翌日よりものすごいかゆみに襲われました。かぶれてたよ…ひどく。パンツの代わりに、Lパッドなるものを当てていたんだけれど、病院の売店で買ったものが布製だったのでジメジメしていたこと、除圧をしなかったことが原因だと思われます。夜間になんとか尻が熱いことを訴えたら、チェックして赤くなっていることに看護師さんも気が付いていたのに(赤くなるのは褥瘡の警告サイン)。なので、この尻の湿疹についてはこの後、退院するまで看護師にも医師にもチェックをされまくることとなったのでした。

手術の際にLパッドが必要な場合は布製ではなく、使い捨てのもののほうがよろしいかと思います。それで、手術に付き添う人は、術後に尻が熱いと訴えられたら「除圧のため体位交換をお願いします」と看護師さんに伝えてあげてください。
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