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結婚、不倫、離婚、セックス その4 [ちょっとまじめに]

その1 その2 その3


<考察3: 自分の本当の選択>


わたしはくろすけと一緒にいたい、と思っても、その確信は表面レベルでは揺らぎ続けました。


はじめのうちは、自分の結婚を「続けなければ」という欺瞞があって、それゆえ「元夫を愛している」だから「くろすけとは一緒にいれない」という建前を押し通していました。これ、怖いのは、自分がその建前の後ろにあるものに気がつきたくないのでこれにしがみついてしまうことです。そして、その建前が守ってくれるものにもしがみついてしまう。


だから、すぐにくろすけの手を放してしまいそうになっていました。本当のことに気がつくのが怖い。気がつきたくない。本当はくろすけと一緒にいたいのに。でも、それを認めてもう元夫を愛していないと自分にわからせるのが怖かった。


離婚に対する偏見もあったし、生活の不安もあったし、子供のことも考えたし、世間様の目も考えました。こういう大人の事情って汚いけれど、軽くはないです。そして、わたしはそれを簡単に乗り越えられるほど強くもなければ純粋でもない。だから、わたしは建て前が本当のふりをし続けました。


くろすけに心のそこから感謝しているのですが、くろすけはそういうわたしに向かって


「わかったよ。それがしのの選択なら僕はなにもいわない。身を引くよ。別れよう。だんなさんと幸せにね」


と一度もいわなかったこと。僕はしのを愛しているんだから、しのしかいないんだから、しのが連絡を取ってくれなくなっても、目の前からいなくなっても、僕にはしのしかいない。…ああ、書いててテレテレしてしまう・・。ごめんなさい・・・。


そういってわたしからくろすけという選択肢を奪わなかったことは本当に感謝しています。もしくろすけが美しく身を引いていたら、わたしは今頃、本当に選びたいものを失っていたと思います。


愛していてもその人のために身を引くというのは美しいし、少女マンガなんかを通して「最大の愛の表現」みたいに刷り込まれてたりすると思うんだけど。わたしはくろすけがわたしに示してくれた態度を通して、身を引くのは決して愛の表現じゃないと思っています。


もし、わたしが身を引いたとしたら、それは自分を選んでくれなかった人への復讐のためだと思います。愛し合っていたのになんらかの理由でわたしを選んでくれなかった人があとになって間違いだと気がついたとき(間違いに決まってる!だって貴女が愛しているのはわたしなんだから!)に、わたしを選びなおすことができず苦しむことを知っているからです。そうして選ばれなかった自分の苦しみを相手に投げ返したいからだと思います。


自分が選ばれない苦しさを味わいながら、なおかつそれを「身を引く」という「美しい」行為でわたしに投げ返さずにいてくれたくろすけに本当に感謝しています。


だって、だからわたしは自分の本当の選択をすることができたんだし、いま、こうして幸せになっているのだから。


 


長々と自分の経験とそれについてがたがたぐたぐた考えてみました。お付き合いいただきありがとうございました。


・・・番外編も書いてみました。


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