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伝えること [ちょっとまじめに]


鬱がひどくなると表現をすることとか、伝えることがとても苦痛になる。自分が伝えたいことを言葉にして相手に手渡した瞬間、その言葉をどう解釈するかも自分の手から離れるからだと思う。そういう伝わらないもどかしさが自分のおかれた状況に対する無力感と一緒になってしまう。そういうわけで、ここしばらくくろすけにきちんと自分の状態や考えていることを伝えることができていなかった・・・と思う。




どうでもいいことならいくらでも書けるし、ほかの人に話しかけることもできるんだけど、大事なことに限って言葉を紡ぐことができない。




それでも、なんとかかんとか、がんばって伝えてみることにした。




信頼関係があっても、愛し合っていたとしても、二人は別の個体なのだし、分かり合えているということを前提に甘えていてはいけない、とふと思った。わかってくれているでしょう、といいつつ、伝えることをしないでいると、相手をとんでもなく深いところで傷つけてしまう。お互いがお互いにとって一番深いところに触れることができる関係だから余計に。




「頼る」という単純な言葉でも、その実際のあり方については人によって考え方も違うし、なにをもって頼るとするのかも違うと思うし、どういう頼り方をしたいのかもぜんぜん違う。たぶん、くろすけがわたしが「頼れない」と言ってしまったときに、どういう意味において頼れないといったのかに対して解釈がまったく違ったんだと思う。そのときに、自分の手を離れてしまった言葉に対して相手がどう解釈するのかは制御できない、とアカデミックになっている場合ではない。鬱だから言葉が出てこないと、めそめそしている場合でもない、と思ってみたりもした。




それで、くろすけがわたしたちがお互いを必要としていて他者から見るととても幸せなカップルなのだと客観的に確認させてくれて、ここしばらく少し気持ちが楽になっている。


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