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相対的な幸せ [好き]

向こうにいたころは大きな人が多かったので、わたしは小さくてかわいい人であれた。が、日本に帰ってくると、まーみんな細いこと細いこと。ブラジルがやはり若い女性が無理やりやせることで有名なんだけど、日本でも体重50kg以上は豚、みたいな感じでびっくりした。50kg以上は、なんていっている段階で「お前は甘すぎる!」と怒られるかも知れないけど。

洋服を買いにいってもMサイズとか、「ふざけてんの?」ってキレたくなる小ささだし。

そういうわけで、日本に帰ってきたら母親から「ブタブタ」いわれて食事を抜かれたりたたかれたりされたトラウマが蘇っているわたしです。

でも。

わたしの今の体重は特に不健康な体重じゃないし、それでいいと思っています。これ以上太りたくはないけれど、別にやせなくてもいいやって感じ。

それでも、日本で洋服や下着を買いに行くのは苦痛。買いに行くたびに、「ブタブタ」と嘲っていた母親の顔がちらつく。もー、こんないい年になって二度目の結婚をしようとしているというのに、いまだにこんなトラウマでうじうじいってる自分ってほんとに。まあ、いい。そういうトラウマもわたしの一部だ。

そういいながら自分を励まして、昨夜、わたしは池袋のユニクロの前に立っておりました。ジーンズを買いにいったのです。

来週のCivil Partnershipのセレモニーのときには上がチュニックっぽいので下はストレートのジーンズをはきたい。今はブーツカットのしか持ってないし。それから股上がやたらと浅くてパンツの上が見えちゃうようなジーンズも嫌いだし。パンツもジーンズもきっちりと臍まで届いてしかるべきではないか。陰毛が見えちゃうような浅い股上などわたしは絶対にはかぬ!

で、ユニクロにはストレートフィットで股上がふかーいのがあると情報を仕入れたのです。デザインもいいらしい。生地もいいらしい。そして安いらしい(←これが最重要)。

が、棚の前に立って愕然。一番大きなサイズを広げてみても、ちっちぇー。こんなもん、どこのだれがはけるんや。ここは小人さんの国ですか。こんな細いウェスト、風と共に去りぬのスカーレット・オハラがぎゅーぎゅーコルセットを締め付けてやっと手に入れるようなもんじゃないですか。それで一番大きなサイズ。表を見るとまだ上にサイズがあるっぽいけれど、棚には存在していない。それって、「こんなにぶっとい日本人女性なんているはずないよね~。いたとしたらそいつは豚さ」ってこと? 飛べない豚はただの豚なの?

いいえ、わたしはただの豚にはならないわ。ここにある一番大きな小さいサイズを無理やりにはいて池袋ユニクロのフィッティングルームで玉砕したローストポークになるわ。

そうしたらね、あなた、入ったんですよ! ボタンも苦労しなくてもとまる。まあ。それでも、とりあえずもうひとつ大きなサイズがないかな~と思って店員さんに聞いてみたら、少し色の薄いのではあったのですが濃いブルーではなかった。で、わたしは試着室においしいローストポークになりにワンサイズ大きなジーンズを持って戻ったのです。そうしたら店員さんもついてきた。接客って奴?

で、

「これってちょっとぴちぴちですよね~」
「えー、そんなことないですよ。ウェストなんか後ろのほうちょっと余ってますよ」
「そうですか?」
「これでもちょっと大きなくらいですよ。もうひとつ下のサイズと比べてどうかなーってまよう感じですね」

だってー。だってー。

自分で思っていたよりも自分は細かった。

絶対的には細くないんだけれど、それでも自分で思っていたよりも細いっていうのはうれしい。にょほほ。

そうやってにやつきながら帰ってきたら雪がふぶいていて家につくまでに凍死しそうになりました。でも、わたしには分厚い皮下脂肪があるから、ことに腹の辺りなんかすごいから、絶対に凍死なんかしないのです。
posted by しの at nice!(1)  コメント(4) 
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