くろすけ家のちょっとした誤解 [好き]
今日、くろすけの弟から荷物が届きました。お酒4升♪ ありがたやありがたや・・・。
いつも姉がお世話になっています、ということのようです。このくろすけ弟、今のご時勢に珍しく、海外旅行もしたことがなく、女遊びをするわけでも、夜な夜なクラブをはしごして遊びまわるでもなく、まじめに仕事に励み、なかなか見所のある青年です。不思議なことに彼女もいないんですよね。けっこうハンサムなのに。背も高いしね、ほっそりイケメンですよ。絶品の20代前半。新品(たぶん)。そういうわけで、よろしければどなたか、お婿にいかがですか・・・っていうのはどうでもいいんだけど。
どうも、くろすけのめんどうをわたしが見ている、くろすけがわたしに世話になってる、という誤解がくろすけ家にあるようなのです。実際にはそんなこと全然ないし、むしろわたしのほうが世話になっているのですが(迷惑をかけているともいう)。
そういうわけで、くろすけ家の人々はわたしが日本に行くたびに食事に誘ってくださったり、いろいろとたくさん親切にしてくださいます。
とりあえず、失礼ですがメールでお礼だけいいました。そうしたら、くろすけ弟からすぐに返事が来ました。無事に届いて何よりで、自分で住所を書いたので届くか届かないか心配だった・・・と。なんか、ほほえましいですね。わたしの住所は現地語表記なので(当たり前だが)、ちょっと見た目にはこんな変な住所ってありかよ??って感じなのです。以前、くろすけのところから自分宛に荷物を送ったとき、郵便局のおじさんと
「お、この住所は・・・」
「あ、すみません。○○国なので変な表記なんですがあってますから」
「ああ、○○国ねー。うん、あそこは変なんだよね」
なんて会話をしたことも。郵便局のおじさんが本当に知っているのか、それとも知ったかぶりをしていたのかは詮索しないが華。
そういう住所なので、くろすけがこちらに来ていたときに荷物を送ってくださったとき、一家全員で家族会議を開き、知り合いで娘さんが留学したことがあるという国際派の方に住所書きを依頼したのだそうです。そして、今回はくろすけ家の若手ホープのくろすけ弟が住所書きにチャレンジをした、ということのようです。丁寧な字で書かれていて、これなら郵便事情がいまいちのこの国でもまっすぐに届く感じでした。
ついでに、くろすけ弟にのみ過ぎないように、と心配までされてしまいましたわ。ほほほ・・・。最近は週にワイン一本くらいしか呑んでないんですけどね。
今夜は冷えるので熱燗かなー・・・。
Copenhagen [業務連絡]
もうひとつ映画の話を。
これはやっぱりイングランドにいたとき、2002年にBBCで放映されたもの。映画、というよりはBBC製作のドラマなのかな? もともとは舞台作品のようです。脚本がすばらしいです。英語が美しいです。
1941年、なぜドイツの物理学者ハイゼンベルグはナチの占領下のコペンハーゲンにボーアを尋ねたのか。さまざまな憶測が今でもささやかれている(らしい)歴史的事件を検証するドラマです。
なにがイベントなのかということやそのイベントの意味は歴史的に振り返ることでしか理解ができない。また、その意味もさまざまな多様な解釈ができるため、なにをもって真実とするのかというのは揺れ動き続ける。そういうナラティブに対する分析哲学の考え方が物理学の理論とともに語られます。
すごいわたしの好みのドラマです。
原作になった舞台の脚本も読みました。ドラマでは残念なことに省略されていた最後のシーンのハイゼンベルグの独白(ドイツ降伏直後のこと)がものすごく感動的でした。
学問と政治と歴史の流れとそこに生きる人間の姿が大きな俯瞰的視点から描かれています。それと同時に、ボーアとハイゼンベルグの関係(そこはかとなく同性愛のにおいがします)、ボーアと妻の関係、マルグレータがハイゼンベルグに抱く嫉妬、そういう内面的な感情も抑えたトーンで丁寧に描かれています。
くろすけに会ったころから、このドラマを是非くろすけと一緒に見たかったのです。が、BBC製作なのに北米バージョンのDVDしか出ていないのはなぜ? 日本では公開されていないようで入手不可能のようだし。
そういうわけで、くろすけが今年の4月5月にわたしのところに来ていたときのために買っておいて一緒に見ました。ときどきくろすけが語られている物理理論を解説してくれたり(それでもう萌え萌えですがな)、わたしが英語を解説したりしながら仲良く鑑賞しました。
俳優はニールス・ボーアの役にStephen Rea。この人は本当にいい役者です。しかもボーアにそっくり。メイクとかもあるとは思うのですが、演技力でここまで似せることができる、というのはすばらしい。
ハイゼンベルグ役はDaniel Craig。最近は007役で有名ですね・・・。この人はLayer Cakeで名前のない主役をしていましたが、その役も上手だったなー。くろすけに言わせると、ハイゼンベルグとしてはかっこよすぎでにやけすぎ、とか。笑。
マルグレータ役はFrancesca Annis。シェークスピア劇の女優さんとして有名です。くろすけと二人で、毅然とした彼女の様子に萌え萌えです。わたしはこういう女性になりたい。この人がレイディ・マクベスをした舞台なんかすばらしかったでしょうねー。
もし、舞台でも映画でも日本でも公開されてみる機会がありましたら、絶対にお勧めです。あ、でも、限りなくわたしの萌えに走っているので、そのあたりはご容赦ください。
http://www.pbs.org/hollywoodpresents/copenhagen/index.html
↑インフォーメーションページがありました。